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民法条文解説

民法第87条第2項(主物及び従物)

本頁では、民法第87条第2項(主物及び従物)について解説しています。

民法第87条第2項(主物及び従物)の条文

第87条(主物及び従物)

1 物の所有者が、その物の常用に供するため、自己の所有に属する他の物をこれに附属させたときは、その附属させた物を従物とする。

2 従物は、主物の処分に従う。

民法第87条第2項(主物及び従物)解説

趣旨

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本項は、主物と従物の関係について規定しています。

従物(第87条第1項参照)は、主物の処分に従ってともに処分されます。

例えば、家(主物)に対する畳(従物)は、家を売却する際に一緒に売却されます。

過去の判例における従物

過去の判例では、次のような物が従物とされています。

  1. 家に対する畳(大審院判決昭和5年12月18日)
  2. 宅地に対する石灯籠・庭石(最高裁判決昭和44年3月28日)
  3. ガソリンスタンドの建物に対する地下タンク・計量機・洗車機(最高裁判決平成2年4月19日)

なお、1.の判例では、雨戸・戸扉は建物の一部とされています。

契約実務における注意点

契約実務においては、本項と異なる特約がない限り、従物は主物のと共に処分されてしまいます。

判例の1.のような中古の畳のように、従物にほとんど価値が無い場合は問題がありませんが、判例の3.のような高額な機械・設備などになると、やはり問題となる可能性があります。

このため、主物とともに処分したくない従物があるのであれば、契約書によって、主物とともに処分しない旨を規定しておく必要があります。

また、物同士の関係が、①一体の物なのか、②主物と従物なのか、③独立した別々の物なのか―によって、契約の解釈(例えば売買契約における引渡しの対象となる物の範囲)が異なることがありえます。

このため、契約の対象となる物が明確でない場合や当事者により解釈が異なる可能性がある場合は、契約書において、契約の対象を明確にしておく必要があります。

この点については、過去の判例にあるとおり、特に不動産売買契約書で問題となる傾向があります。

注意すべき契約書

  • 不動産売買契約書
  • 土地売買契約書
  • 建物売買契約書
  • 売買契約書
  • 物の引渡しが伴う契約書

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最終更新日2011年10月10日