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行為能力

行為能力の意味

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行為能力とは、私法上の法律行為を単独で完全におこなうことができる能力のことです。

制限行為能力者でない者は、行為能力を有しているとされます。

なお、行為能力は「権利能力」とは異なる概念です。

補足

人間(=自然人)は、生まれながらにして私法上の権利(=権利能力)を全て有しているとされています(第3条第1項参照。)。このため、本来であれば、どんな人であっても自由に法律行為をおこなうことができるはずです。

しかしながら、例えば生まれたての赤ん坊は、単独ですべてを適切に判断できません。 また、社会問題化している悪徳商法の被害者の多くが高齢者であることからわかるように、一部の高齢者もまた、単独ですべてを適切に判断して契約できるわけではありません。

このように、事理を弁識する能力(=意思能力)が備わっていない者を保護するために、民法では、その者が単独で法律行為をおこなう能力を制限しました。

このように、法律行為をおこなう能力が制限をされている者のことを、制限行為能力者といいます。これに対し、法律行為をおこなう能力が一切制限されていない者のことを、行為能力者といいます。

そして、法律行為のをおこなう能力が制限されていない=単独で法律行為をおこなうことができる能力のことを、行為能力といいます。

契約実務における注意点

契約実務では、契約の相手方の行為能力の制限は、契約の根幹に関わる重要なポイントです。

相手方の行為能力が制限されている場合、その相手方やその保護者(法定代理人など)により、契約が無条件で取消されてしまう可能性があります(第5条第2項第9条第13条第4項第17条第4項参照)。

つまり、行為能力が制限されている相手方との契約は、不完全なものであるといえます。

この点について、相手方が行為能力が制限されているかどうか=相手方が制限行為能力者であるかどうかは、(未成年者を除いて)実務上は確認が容易ではない、という問題があります。

制限行為能力者であることは、後見登記等に関する法律第4条第1項第5号により、法務局に登記されます。この点について、制限行為能力者の契約の相手方は、その登記事項の証明書(正式には「登記されていないことの証明書」)の交付を請求できないことになっています(制限行為能力者本人やその関係者はできます)。

つまり、制限行為能力者の契約の相手方は、制限行為能力者の側に対して、登記事項の証明書の提示を求めることによってしか、相手方が制限行為能力者かどうかを判断できません。

このように、行為能力が制限されている相手方との契約は、非常にリスクが高いといえます。このため、行為能力に制限があると疑われる相手方(特に未成年者や高齢者など)との契約は、特に慎重に検討するべきです。

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最終更新日2011年10月10日